大規模単作でなく技能集約型農業
8月19日に、テレビ朝日cs2の「日本にプラス」という番組の中で農業問題が取り上げられました。
この番組です。
シリーズの3回目、日本農業の現状と方向に疑問を持つ人が登場します。
神門善久氏です。
最近の神門氏の著書です。様々な問題を取り上げ、特に単作大規模農業や六次産業化に対して批判しておられます。新書なので、ぜひお読みください。
単作大規模化農業でなくて、技能集約型農業を勧めておられます。その事例として、次の農家を紹介されました。
ここに存在する農家とは
ということなんですが・・・、果たして技能集約型農業と評価されるほどの中身はあるのかどうか・・・。(当人ですから、過大な評価ではないだろうかとは思いますが)
年齢は正しくは六九歳ですが
まずは小羽数平飼い養鶏の紹介からです
鶏舎の中でも鶏糞を触っても不快臭がまったくありません。
家庭の庭用の格安スプリンクラーを農業用に使う
潅水しながら、他の作業を同時進行できる
農機具に多大な経費を使わない方法をいつでも模索しています。
もう一人、長女のお連れ合いもいます。
お手伝いさん、もう一人いますが、この日はお休みでした。
長女は新規就農者ということになります。
「単作大規模」でなく「多品種を小規模」とは
様々な野菜、キュウリ
トマト、季節によってこのような野菜を栽培
カボチャ
ミディアムトマトを三種類栽培
詰め合わせた箱です
仕分けの作業です
野菜畑の面積は一町歩余りのみ。小規模です。売り上げもそんなに多くないですが、これくらいなら農業を持続できます。
複合農業とは、穀物、野菜、畜産、果樹を組み合わせた農業。いわゆる「稲作農家」「果樹農家」「畜産農家」というのが(大規模)単作農業です。とりのさと農園の場合、養鶏・野菜・果樹の組み合わせという「有畜複合農業」です。
神門氏は大規模化ではなくて、技能集約型農業を勧めておられ、その例として当農場を挙げられた訳です。
一軒の農家がさまざまな農産物を用意します
すると、消費者はそれらの複数の農産物を購入されます。
けっして経営規模が大きいわけではありません。神門氏の主張に沿った農業実践の一例として紹介されました。なお、野菜類は、「詰め合わせセット」のための栽培として非常に多くの種類を栽培していることがあります。
この番組は一時間に及ぶ長いもので、上の農場の紹介は一〇分程度ですが、議論の中でも時々取り上げられています。長いDVDなので、とても私の力量では紹介しきれません。動画全部のアップロードまで私が技術的に踏み込めないんです。ごめんなさい。 youtubeもニコニコ動画も長さの制約などがあります。ファイルの変換などもあり、ちょっと手に負えません。
番組の中では、議論されませんでしたが、稲作や野菜・畜産の単作大規模化を推し進め・参入を促している人たちは大きな盲点に気が付きません。コメも野菜も肉・卵は現在でも供給過剰で値段が下がりつつあります。この上に大規模化を進めると生産量がさらに増加して、市場にだぶついて価格が低下していきます。ここでも大規模化は危うい面があります。
様々な意見があるのですが、ここでは一つの方向性として、取り上げられたということです。
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