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人口減社会を考える・シリーズ1

(1)50年後100年後の日本・世界は  地球温暖化でどうなるのか


 昨年、国内で生まれた日本人の赤ちゃんは94万1千人で、100万人を2年連続で下回った。統計の残る1899年以降、最少を更新する見通し。死亡数は戦後最多の134万4千人になり、人口は自然減40万人超と報道されています。この傾向は今後数十年続くと予想され、この先、日本、世界はどのようになるのか、また同時代人はどのように生きていくのか、について考えてみたいと思います。

 1年の出生数が100万以下ならば、60年後は60歳までが6000万人以下となります。60歳以上が2千5百万人くらいで8千万人台。さらに推定の80年後の人口は5千万プラスマイナス1千万人という予測があります。

下は世田谷区長・保坂展人氏の説明です。
https://www.huffingtonpost.jp/nobuto-hosaka/number-of-live-births_b_13854744.html

 出生中位推計の結果に基づけば、この総人口は、以後長期の人口減少過程に入る。 平成42(2030)年の1億1,662万人を経て、平成60(2048)年には1億人を割って9,913万人となり、平成72(2060)年には8,674万人になるものと推計される。
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h24/html/nc112120.html

 人口減はそれほど悪いことばかり起こるとは思っていません。ただ、これまでの経済成長路線の発想ではもはや対応できないばかりか、事態が悪化するばかりになると思います。

 私の狭い知識では、人口減に対しての提言は内田樹氏、見田宗介氏(岩波新書)くらいです。内田氏はあらゆる分野でダウンサイジングの発想が必要だとし、身近な大学入学数の低減を勧めていますが、いまだに新学部新学科を増設する大学が後を絶ちません。内田樹「人口減少社会の未来学」文藝春秋 \1600 に多面的な受け止め方があります(私はまだ未読です)

 出生数が伸びないのは、様々な理由がありますが、国・自治体・企業の出産育児支援補助が非常に貧弱なことに尽きます。保育所ひとつとっても、大都市では保育所を見つけることもできず、女性が出産育児と仕事を続けていくことに対して、ほとんど有効な対策が打ち出せていません。
 「働き方改革」と称して、年間収入がある程度に達すると「残業代」を出さない、などと労働条件を悪化させてしまう。今後も就労人口が減少していくのに労働条件悪化ではとても人口減の流れについていけないだろう。発想が逆だと感じる。
 今のところ、就労人口減に対しては、外国からの就労者増を見込んで、その労働条件を緩和するくらいの対策のようだ。だが、国内でも労働者予備軍は存在しています。出産育児作業への手厚い補助・協力があるなら、女性たちは社会的な担い手になりうると思います。企業の定年後も働く意欲を持っている高齢者は少なくないはずです。しかしながら、女性や高齢者への労働へのサポートは全くできていないどころか、妊娠出産は企業では邪魔者同然の扱い、高齢者も現役の半分程度の待遇に低下しています。 労働者の立場から言えば、人口減就労者数減の社会は、好条件の職場が増加するはずです。ブラック企業と噂が立つだけで人は近寄らなくなります。現実は逆に進んでいるようです。

 企業の側から見ても、これまでの高度成長社会ではモノを作れば作るほど売れたわけだが、これからはその消費者総体も減少していくので、大規模大量生産システムの有効性が減少していきます。小まめにターゲットを設定して少量多品目生産に向かうことが流れにかなっているはずです。

 十数年前に、「消滅する地方都市」という話題が上がりました。それで地方自治体の合併が進められましたが、合併しても僻地はあるわけで、そこまで各種社会保障が(現システムでは)維持できるとはとても考えられません。

 この後、毎日新聞社説などの情報も用意しています。併せて地球温暖化の問題も考えたいと思いますが、どこまでやれるでしょうか。


 

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